◆ 通い妻 02 ◆
2009年12月12日 (土)
買い物袋を提げた高耶は、げっと顔を引き攣らせた。
「よう、景虎」
「あら、奇遇ね♪」
「………なにやってんだよ、ふたりして」
直江の部屋にふたりがいるとは予想だにしていなかったであろう高耶は、明らかに不審そうだ。
「直江んとこ泊めてもらおうと思ったら、偶然、晴家もだっていうからさ」
「じゃあ、たまにはふたりで呑もっかって」
テーブルの上にはすでにワンカップの空き瓶がいくつか転がっている。
結託するふたりに、絶対何かある、と高耶は疑いの視線を送った。
「何買ってきたのよ」
「夕飯の材料」
「えっ、直江に作ってあげてるのっ?!」
「自分で食うためだよ。外食なんかしてたら食費がかさんでしょうがない」
「旦那がいくらでも金出すだろーに」
「なるべく借りは作りたくねーから」
今更?と首を傾げる綾子の隣から、千秋は更につっこむ。
「で?ただ飯を食いにきたわけじゃねえんだろ。何しに来たんだよ」
「軒猿の集めた情報、全部ココにくるようになってんだろ。月イチくらいでは来てるぜ?」
「ふうん……」
「月イチねえ……」
ふたりの疑わしげな視線を背中に浴びつつ、
「おまえらも、食うだろ」
と、自前のエプロンをして台所に立つ高耶の手つきは、とても手馴れている。
「よう、景虎」
「あら、奇遇ね♪」
「………なにやってんだよ、ふたりして」
直江の部屋にふたりがいるとは予想だにしていなかったであろう高耶は、明らかに不審そうだ。
「直江んとこ泊めてもらおうと思ったら、偶然、晴家もだっていうからさ」
「じゃあ、たまにはふたりで呑もっかって」
テーブルの上にはすでにワンカップの空き瓶がいくつか転がっている。
結託するふたりに、絶対何かある、と高耶は疑いの視線を送った。
「何買ってきたのよ」
「夕飯の材料」
「えっ、直江に作ってあげてるのっ?!」
「自分で食うためだよ。外食なんかしてたら食費がかさんでしょうがない」
「旦那がいくらでも金出すだろーに」
「なるべく借りは作りたくねーから」
今更?と首を傾げる綾子の隣から、千秋は更につっこむ。
「で?ただ飯を食いにきたわけじゃねえんだろ。何しに来たんだよ」
「軒猿の集めた情報、全部ココにくるようになってんだろ。月イチくらいでは来てるぜ?」
「ふうん……」
「月イチねえ……」
ふたりの疑わしげな視線を背中に浴びつつ、
「おまえらも、食うだろ」
と、自前のエプロンをして台所に立つ高耶の手つきは、とても手馴れている。
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